いよいよ春ですね。 しかし、出会いだけではありません。別れも多いシーズンです。 私が最近注目しているのは、会社を辞める新入社員・もしくは若手社員です。 |
どの会社にも大学から社会へ出て淘汰され去っていくものです。
しかしながら、私が特に注目しているのは、若手社員ばかりが去っていくという奇妙な現象が起こる会社です。
大体よくあるのは、働き盛りの方が厳しいノルマや仕事の内容に悩み、時にはうつ病と言う形で、やむを得ず会社を去るということ。また、会社の待遇に満足できずに去るといったもの。
しかし、誠に奇妙にも若手社員のみが綺麗に辞めていく、所謂『老害』が発生してしまっている会社があるので紹介したい。
いつの時代も『最近の若い奴は』と年配者が言う。若く活力のある人間に釘を打ちたくなる気持ちがあるのはいつの時代も同じ。自分よりも生殖能力が高いものに負けたくないというのはオスとしての本能かもしれません。
しかしながら、いつの時代も若者をイビる上司やオジサンがいるのは事実であるが、誠に近年その問題のオジサンが増えすぎたことに社会のバランスが崩れつつあるように思える。
一昔前であれば、所謂「嫌な上司」というのは少数でその被害に遭う若手というのが大勢という形態が多かった。嫌な上司がいても若手の数の利で何とかなったり、それなりに抑制力にもなっていた。
しかしながら、現在は会社にいるオジサンの数の分母が大きいために「嫌な上司」も比例して多くなる。特にオジサンというのは、会社内ではキャリアも長くあまり周囲から文句をつけられずにどんどんワガママになっていく。
ポストも大勢のオジサンすべてに用意されているわけでもなく、当然何の役職にも就けずにそうしたフラストレーションを後輩社員に威張り散らすことで発散するモンスターヒラシャインも増殖中である。
そんなこんなでもうお分かりでしょう。
つまるところ、大学まで通い教養の行き届いた若い新社会人たちにとって、まさに最悪とも言える時代なのです。これは今に始まったことではないのですが。
そこで綺麗に若手社員ばかりが辞めてしまう会社の話に戻します。
モンスターオヤジと化したオジサンたちに若手社員は、どんな酷い目に遭わされるのか。
オッサンたちが言い出した飲み会の幹事にさせられる(強制的に参加)
オッサンたちが楽しくて仕方がない飲み会。若手社員をこき使い、酒を注がせて偉ぶったり、飲み会での席での礼儀や日頃の仕事場での駄目だしを酒の力を借りてできる場。若手社員にとっては地獄。
雑用ばかり回される
その仕事場本来の仕事の醍醐味を知らないまま、つまらない仕事ばかり回されて情熱を失うことが多いようです。オジサンたちに言いたいことがあります⇒「自分でやれ」
オジサンはミスしても何も言われないのに、若手がミスした際は烈火のごとく駄目出し
まったく尊敬のできない典型的な人間です。自分の背中で語るということはできず、口先だけの人間ばかり。指図や責することで自分は偉いというおかしな自己満足に陥って更に歯止めが効かなくなることがあります。
数の暴力
オジサンというのは今やベンチャー以外は大抵どこの会社にも多くの割合を占めており、そのコミュニティーは絶大です。昇進の早い社員や勢いのある社員に対し、こうした連中が悪い噂を流し、陰口を言って立場を悪くさせたり、仕事を円滑に取り組めなくなったりします。若手社員のイビりも当然ですが、モンスターヒラシャインたちは同年代の上司に対しても反抗的です。「社会人のいじめ」というやつですね。
若手社員ばかりが次から次へと辞めていく会社というのは、将来性が無いとも受け取られる会社です。今はオジサンたちが居座るので何とかなるのかもしれませんが、若手が育たないことには何にもなりません。仮に若手社員が辞めないにしても、オジサンたちが美味しい仕事をしているのでは社員の能力は低いままです。これではお客さんや得意先企業の信用も揺らぐかもしれませんね。
会社のことを考えているのであれば、根気よく社員を育てることを考えるのでしょうが、現状は自分の感情をコントロールできずにいきすぎた責が多いです。「厳しく指導していた」と口実を言っても、若手社員を追いつめて辞めさせてしまってはただのパワーハラスメントです。
Q. 若手社員が次々と辞めていく現状に対して、人事部や会社の上層部が気付くことができるか? |
A. 私はNoだと思います。
人事部や上層部のお偉いさんはオジサンばかりで現代の若者のこうした悩みを理解できないのです。結局気づいた時には、大勢の若手社員が辞め空洞化し、会社自体が傾いて火の車になった時に初めて、オジサンたちは自分たちの行いに気が付くのではないでしょうか。いや、それでもオジサンたちは気が付かないのかもしれませんが。
この若手社員の流出について、根本的な解決をできるかできないかで今後の日本企業のなかで、廃業か繁栄が分かれていくのではないかと思います。